訪問介護の倒産と休廃業が急増の要因とは
2025.02.19

訪問介護サービスの倒産件数は、2023年に67件と過去最多を記録しましたが、2024年は大きく増加して、81件に達しました。年間最多記録を更新する結果となっています。また、2024年には訪問介護サービスだけで448件の休廃業・解散が確認されていて、これも過去最多を更新しました。介護サービスの中でも、訪問介護事業者の休廃業が目立ち、全体の70%を占めています。その主な要因としては、人手不足や競争の激化が挙げられています。さらに、訪問介護職員の有効求人倍率は他の介護職種と比較しても特に高く、15倍を超えると報告されています。これは、1人の求職者に対して15の求人が存在することを意味し、訪問介護業界の深刻な人手不足を反映しています。このような状況の中で、訪問介護の倒産・廃業の増加とホームヘルパーの確保の難しさが世間の注目を集めており、2024年の介護報酬改定における基本報酬の2%以上のマイナス改定に対する批判も強まっています。

小濱 道博氏
小濱介護経営事務所 代表
株式会社ベストワン 取締役
一般社団法人医療介護経営研究会(C-SR) 専務理事
C-MAS 介護事業経営研究会 最高顧問
日本全国でBCP、LIFE、実地指導対策などの介護経営コンサルティングを手がける。
介護事業経営セミナーの講師実績は、北海道から沖縄まで全国で年間250件以上。全国の介護保険課、各協会、社会福祉協議会、介護労働安定センター、一般企業等の主催講演会での講師実績は多数。
介護経営の支援実績は全国に多数。