令和9年度介護保険制度改正における介護保険部会意見書解説【第一回】利用者負担割合の見直しと資産要件の導入

2026.02.04

令和9年度改正に向けた最大の焦点の一つが、介護サービスを利用する際の自己負担割合の拡大です。現在、介護保険の利用者負担は原則1割ですが、一定以上の所得がある方については2割、現役並みの所得がある方については3割の負担をお願いしています。

今回の改正議論で審議に載せられているのは、この「2割負担」の対象者をどこまで広げるかという問題です。この議論の背景には、医療保険制度との整合性を図りたいという国の強い意図があります。

現状の介護保険制度では、2割以上の負担をしている高齢者は全体の約20パーセント、つまり5人に1人程度です。これに対して、後期高齢者医療制度などの医療保険では、窓口負担が2割以上となる方が全体の約30パーセント、つまり3人に1人となっています。
国はこのズレを問題視しており、介護保険においても医療保険と同様に、負担能力のある上位30パーセントの層まで2割負担の対象を拡大すべきだというロジックを展開しています。

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小濱 道博氏

小濱介護経営事務所 代表
株式会社ベストワン 取締役
一般社団法人医療介護経営研究会(C-SR) 専務理事
C-MAS 介護事業経営研究会 最高顧問

日本全国でBCP、LIFE、実地指導対策などの介護経営コンサルティングを手がける。
介護事業経営セミナーの講師実績は、北海道から沖縄まで全国で年間250件以上。全国の介護保険課、各協会、社会福祉協議会、介護労働安定センター、一般企業等の主催講演会での講師実績は多数。
介護経営の支援実績は全国に多数。