第2回「伝えたのに伝わらない」はなぜ起きる?~連携に潜む共通言語の落とし穴~
2025.06.30
はじめに
介護現場では、「ちゃんと伝えたはずなんだけどな…」「あれ?そのつもりじゃなかったのに」 そのような「ズレ」や「行き違い」が、現場では日常的に起きています。
これは、やる気がないからでも、悪意があるからでもありません。 むしろ、どの職種も「利用者のために」と思って一生懸命。でも、「共通の言葉が違う」ことが、連携の壁になってしまうのです。
たとえば、「ADL」「水分補給」「安全確認」どれもよく使われる言葉ですが、職種ごとに見ている背景や意味づけが少しずつ違います。
今回は、「共通言語のズレ」から起こる多職種間の誤解や混乱に焦点をあて、具体的な事例とともに考えてみましょう。
眞鍋 哲子 ​ 氏
看護と介護の想いを繋ぐ会社(株)ONMUSUBI代表取締役
福岡県北九州市出身
看護師として外科、整形外科、内科、精神科などを経験し、その後高齢者施設の看護師として23年間勤務。
生活の中の看護を追求し、チームケアを大切に現場での実践に取り組む。
現在は、全国で施設看護師や介護職、福祉関係職に向けたコンサルテーション、セミナー、執筆活動等を精力的に行っている。