第8回:「見ていたのに伝わっていなかった」を防ぐには ~「気づいていたけど言ってない」が一番こわい~

2025.09.24

はじめに

「実は気になっていたんです」

「昨日も同じようなことがありました」

そう語る職員の言葉に、看護師として何度ヒヤッとしたことでしょう。

介護・看護の現場では、「誰かが見ている」「気づいている」けれども、それが「伝えられずに終わっていた」ために、重大な見落としにつながることがあります。

小さな違和感を拾い上げてチームに届ける仕組みや習慣がなければ、せっかくの観察が「埋もれたまま」になってしまうのです。

今回は、「見ていたのに伝わっていなかった」をどう防ぐか。気づいた人が「発信者」として行動できる風土づくりについて、現場の事例を交えて考えていきます。

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眞鍋 哲子 ​ 氏

看護と介護の想いを繋ぐ会社(株)ONMUSUBI代表取締役
福岡県北九州市出身

看護師として外科、整形外科、内科、精神科などを経験し、その後高齢者施設の看護師として23年間勤務。
生活の中の看護を追求し、チームケアを大切に現場での実践に取り組む。
現在は、全国で施設看護師や介護職、福祉関係職に向けたコンサルテーション、セミナー、執筆活動等を精力的に行っている。