第6回 気分(感情)障害編:「死にたい」と訴えるうつ病の由美子さん
2025.06.27
今回は、前回の双極性障害に続き「気分(感情)障害編」です。
気分(感情)障害の基礎知識
気分(感情)障害とは、どのようなものでしょうか。「気分」と「意欲」の両方が何かしらの変調をきたし日常生活に支障がでることが特徴です。
気分(感情)障害は次のようなものがあります。
双極症とは聞きなれない方もいるかもしれませんが、2023年に精神医師が主に利用している診断基準であるDSMの改訂があり、「障害」という表現をできる限り使用せず、「症」と変更になりました。しかし、もう一つの診断基準であるICD-10では「障害」と言う表現が残っているため、現時点では、双極性障害という言い方も間違いではありません。今回は、これ以降、双極性障害という言い方にそろえます。
今回は、ケアマネジャーが出会いやすい「双極性障害」と「うつ病」を中心に解説していきます。
三幣 千尋 氏
精神保健福祉士、介護支援専門員、相談支援専門員、東京都福祉サービス第三者評価 評価者
埼玉県内の精神科医療機関において、精神保健福祉士、ケアマネジャーとして勤務後、足立福祉事務所で介護扶助適正化を経て、現在は、司法福祉分野での精神保健福祉士としての活動を中心に、都内で居宅支援事業所のケアマネジャーとしても勤務している。
また2018年10月より一般社団法人 埼玉県ケアマネジャー協会の地域支援部の講師として全国で、ケアマネジャー、行政職員、一般企業向けに精神疾患やメンタルヘルス関連の講師を行う。