介護事業者の倒産件数の増加に対する分析と今後求められること
2025.03.21
民間調査会社の調査結果において、昨年(2024年)の介護事業者の倒産件数が172件と過去最多であると示されています。昨年と比べて1.4倍となりました。また、そのうち81件が訪問介護事業者であり、こちらも過去最多となっています。
倒産件数が増大している最大の背景は、物価高と人材不足による経営環境が厳しさを増している影響であると考えられます。介護業界の有効求人倍率は悪化傾向にあります。加えて、物価高に対する他産業の賃上げに介護業界は遅れをとる形となっており、採用費や人件費の高騰が更なる収益の悪化を招くとともに、人員確保の厳しさが極まっていることも、倒産件数の増大の大きな要因となっていると思います。
斉藤 正行氏
一般社団法人全国介護事業者連盟 理事長
現場主導による制度改革の実現に向けて介護及び障害福祉事業者による大同団結を目指す横断型(法人種別・サービス種別)の事業者団体