第11回「良いチーム」はどうつくる?―チームビルディングとタックマンモデル

2026.09.24

介護の仕事は、一人でできるものではありません。どれだけ優秀な職員が集まっていても、それぞれが自分の力を発揮しているだけでは、チームとして十分に力を発揮することはできません。

大切なのは、一人ひとりの力をつなぎ、共通の目的に向かって力を発揮できる状態をつくることです。今回は、「チームビルディング」の考え方と、チームが成長していく過程を示した「タックマンモデル」から、リーダーに求められるチームづくりについて考えてみましょう。

人が集まっただけでは「チーム」にならない

介護現場のリーダーから、「職員同士のチームワークをもっと良くしたい」という相談を受けることがあります。では、そもそも「良いチーム」とは、どのようなチームなのでしょうか。

職員同士の仲が良い、ベテランがそろっている、一人ひとりが高い専門性を持っている――もちろん、どれもプラスになります。

しかし、それだけで十分とは限りません。経験豊富な職員が集まっているのに仕事がうまく回らない一方で、若手や経験の浅い職員が、お互いに補い合いながら大きな力を発揮していることもあります。

ここで考えてみたいのが、「人が集まっていること」と「チームになっていること」は違うということです。同じ職場で、それぞれが自分の仕事をしているだけなら、それは「グループ(集団)」です。

一方、チームとは、共通の目的を持ち、互いの力を活かしながら、協力して成果を生み出す集団です。介護職、看護職、ケアマネジャーなどが「この利用者に、どのような生活を送っていただきたいのか」という目的を共有し、それぞれの専門性を持ち寄る。

リーダーには、こうして一人ひとりの力をつなぎ、チームとして力を発揮できる状態をつくることが求められます。

ここからは

会員登録(無料)またはログインが必要です

次回更新は10月19日(月)

profile_yamaguchi

​山口 宰 氏

社会福祉法人光朔会オリンピア 常務理事

1979年神戸市生まれ。大阪大学人間科学部卒業後、スウェーデンで高齢者・障害者福祉を学ぶ。大阪大学大学院博士後期課程修了、博士(人間科学)。24歳で全国的に前例のない高齢者総合福祉施設を開設し、常務理事として法人を年商19億円規模へ成長させる。神戸国際大学准教授、大阪大学大学院特任准教授を歴任。大学での教育・研究のほか、経営戦略や人材育成のコンサルティングに携わり、国内外での講演・研修は年間50回に及ぶ。

https://ptsukasa.jp/