障害福祉の生産性向上、来年度改定へ報酬上の評価を検討 厚労省 新ガイドライン策定も

2026.07.30

厚生労働省は28日、障害福祉の現場で生産性向上を推進する方策を話し合う検討会の初会合を開いた。

障害福祉の分野に特化した「生産性向上ガイドライン」を新たに策定する計画を明らかにした。来年度の報酬改定を念頭に、生産性向上の取り組みや成果などを評価する仕組みを検討していく方針も打ち出した。

障害福祉の分野では、生産性向上の基本的な考え方が昨年度に定められている。

「支援者一人ひとりの力を引き出し、チームでその力を利用者に届けることで、新たな価値を生み出すこと」

これが取り組みの目的で、サービスの画一化やコストカット、人員削減などを目指すものでは決してない。

厚労省はこうした理念に基づき、当事者の視点に立ったケアの充実につなげるために、あわせて、業務の効率化や職員の負担軽減、人材の確保・定着などを実現する観点から、新たにガイドラインを策定する考えを示した。

新たなガイドラインは、約20事業所で行う実証研究の成果なども踏まえて明文化する。事業所の種別を問わない基本的な考え方や課題感、標準的なステップなどを整理する「共通編」に加え、各サービスを「訪問系・相談支援系」「施設入所系・居住支援系」「通所系」「児童系」の4つに分けた「類型別」の策定も想定。進めるべき具体的な取り組みなどをそれぞれ提示するとした。

厚労省は会合で、来年度の報酬改定を念頭に講じるべき施策を検討していくとも説明。現場の関係者や有識者らで構成する委員からは、「事業者を動かすには報酬上のインセンティブが不可欠」「生産性向上を後押しする加算を導入してほしい」「ケアの充実や人材の育成を評価の主眼に置くべき」といった意見が出た。

厚労省は今後、障害福祉の当事者団体からの意見聴取も進める。今年秋ごろにガイドラインの暫定版を示し、年内に関係審議会へ報告する予定。正式なガイドラインの公表は来年3月ごろの見通し。来年度の報酬改定に向けては、この検討会の議論も踏まえつつ、今秋から年末にかけて具体策の立案を本格化させる構えだ。

提供元:介護ニュースJoint