介護施設と協力医療機関の連携、経過措置の期限迫る 延長・特例も俎上に 今秋にも判断

2026.09.10

来年度の介護報酬改定をめぐり、介護施設と協力医療機関との連携をどう進めるかが焦点のひとつになっている。

厚生労働省は今月3日に開催した審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)で、今後の施策を論点として提示。委員からは、既存の経過措置の延長を検討すべきとの意見も出た。

2024年度の介護報酬改定では、介護施設に相談、診療、入院など一定の要件を満たす協力医療機関の確保が義務付けられた。準備のために3年間の経過措置が設けられ、これは来年3月末で終了する。

要件を満たす協力医療機関の確保率は、昨年秋の時点で特養が67.9%、老健が83.3%。前年より上昇している一方で、確保の目途がたたないところも残っているのが現状だ。

医療機関側にも事情があり、相談・診療に即応する体制の確保が難しいことや、既に複数の介護施設と連携していることなどが障壁となるケースがある。

「地域差を無視した全国一律の連携の義務化には反対」

審議会では委員からこうした意見が出た。入院に対応できる病院がないなど、介護施設側の努力だけでは協力医療機関を十分に確保できない地域もあるとして、

  • 経過措置の延長を検討すべき
  • 医療資源が乏しい地域に特例や代替措置を

といった声もあがった。

また、医療機関との実効性ある連携を後押しする観点から、自治体によるマッチングや個別支援の強化、ICTの一層の活用、医療機関側への支援などを促す委員もいた。

厚労省は今後、協力医療機関の確保状況などを把握する新たな調査の速報値を今秋にも示す予定だ。

経過措置を予定通り終了するのか、延長や特例、追加の連携支援など新たな手を打つのか、あるいはこれらを組み合わせるのか ―― 。

速報値を踏まえた判断が、来年度の介護報酬改定をめぐる焦点のひとつとなる。

提供元:介護ニュースJoint